こんにちは、 SunnyBizコンサル です。
今回はSWOT分析の応用として、クロスSWOT分析について解説していきます。
SWOT分析については、こちらを確認して下さい♪
SWOT分析では、4つの要因についてとにかく材料となる情報を集め、書き出す!
ということをやってきました。
自社の状況を把握するという意味では、SWOT分析は内部からも外部からも多面的に分析することができるため、とても有益な分析手法です。
しかし、SWOT分析は4つの要因を特定するにすぎないので、
そこからその情報を使って更に戦略を考えることが大切です。
戦略を考えるときに行うのが、 クロスSWOT分析!!
なにかの技のような名前ですね( ´∀` )フフフ

もくじ
クロスSWOT分析とは
手法について
クロスSWOT分析とは、下の図のように、SWOT分析の4つの要因「強み」「弱み」「機会」「脅威」の結果を掛け合わせて、戦略を考える手法です。


具体的に説明しますね♪
強み×機会
強み×機会、これは絶好のビジネスチャンスです。
積極的戦略を立てるときであり、強みと機会を最大限に活用して何ができるのか、自社の優位性を高めるための戦略を考えます。
自社の得意分野や持っている経営資源が、市場(顧客)のニーズと一致していれば、それは利益を上げる最大のチャンスです!
弱み×機会
ここの掛け合わせでは、段階的に弱みを改善し、チャンスを逃さないようにする施策を検討します。
外部の環境が良く、業界的に追い風にある場合であっても、自社が対応するにはここが弱い…
など、事業を展開する場合に負い目となる部分を改善する戦略を考えます。
強み×脅威
強みを活かして脅威を克服するというピンチはチャンス戦略で、競合他社との差別化に繋がる戦略を探ります。
競合他社の増加や世間のニーズの変化など、事業を行ううえで脅威になるものが
自社の強みによって新たなビジネスチャンスを生んだり、他社が真似できないような
独自の路線を切り開くことになるかもしれません。
弱み×脅威
防衛・撤退の判断基準を検討するものであり、その決断を下す要素となる基準を検討します。
どのように危機を回避するのか、ここは慎重に検討する必要があります。

クロスSWOT分析の戦略具体例
あるところに、株式会社Sunny(サニー)という食品会社がありました。
株式会社Sunnyは、歴史があり安定した経営が出来ています。
ただ、市場のニーズに対応した商品を提供しているというよりは
必要だから買われるという日常的な商品を生産していました。

- 強み:歴史がある、知名度がある、商品開発・生産力がある
- 弱み:情報発信が少ない、既存商品の印象が強い
- 機会:健康食ブーム、新しい食品の注目、SNSが発達
- 脅威:新規参入者の増加、原価高騰
強み×機会の戦略
健康食ブームという世間の風潮(トレンド)を取り入れ、健康食品に力を入れ市場へ提供。
商品開発力があるため、ニーズに合わせて新商品を随時開発。
弱み×機会の戦略
SNSなどの広告媒体を使い、注目されている新しい食品について情報発信。
強かった既存商品のイメージを新しい食品のイメージに移行させる。イメチェンを図る。
強み×脅威の戦略
会社の知名度を活かし、新商品の試食(試飲)会イベントを企画し、差別化を図る。
生産力を活かし薄利多売で原価高騰に対応する。
弱み×脅威の戦略
健康食ブームの引き際を見極め、生産量を調整、終了、撤退。
既存商品のイメージから脱却できない場合は、イメージのすり替えに力を入れない。

まとめ
クロスSWOT分析は、4つを掛け合わせることで、新しい事業の領域を見つけることができたり、リスクに対する構えをとる事ができます。
目標を達成するためには何をすべきか?
有効な戦略はどれか? 実現可能かどうか? など、
優先順位と実現可能か否かを判断したうえで実際の取り組みに移す必要があります。
一気にすべてに着手するのではなく、段階的に実行していくことも良いでしょう。
また、クロスSWOT分析をした結果、あえて何もやらないという結論が出ることもあります。
企業を取り巻く環境は常に変化しているため、SWOT分析もクロスSWOT分析も、
その時々で分析することをおすすめします。
変化に気付いた時、一度立ち止まって周りを見渡し、自社を見つめ直してみて下さい。
現状から未来への道筋がきっと見えてくるはずです。
byビジネスドクター