こんにちは。 SunnyBizコンサル です。
今回は、マーケティングの基本的な分析手法7つ のうち、
SWOT分析 について掘り下げていこうと思います。
マーケティングの分析手法7つについては下の記事を参考にして下さい♪
会計事務所に勤務していたとき、業績についてお話させていただくことがしばしばありました。
その際、
「よーし、今月は売上が良かったな♪」
「あれ…なんか売上が落ちてきたなぁ…」
「おっ。今月、利益出たな♪」
「今月は利益マイナスかぁ…」
と、毎月の結果を見ては一喜一憂する経営者の方を多く見てきました。


なぜこの数字が出たのか?
その答えが明確に分からない…。

・・・・・沈黙。
(辛口のコメント失礼致しました。)
でも、そこなんです。
本当に会社のこと、今の事業のことが見えているでしょうか??
目の前の数字だけに敏感になっていませんか?
自社の状況、取り巻く現状、そして進むべき先は見えていますか??

- 事業の状況が分からない
- 毎月の数字の変動が行き当たりばったり
- 先々どこを目指していいか分からない
- 自社の未来がイメージできない
- 漠然とした不安がある
どれか一つでも当てはまったら、やってみましょうSWOT分析。
この記事に辿り着いて下さった方!!
今こそ事業を取り巻く内部環境と外部環境をとことん分析し、現状を知り、自社を知り、これからどのように事業を展開していくのか、その道を探っていきましょう!!

それでは、SWOT分析はどういった手法なのか、また分析をするうえで大切なこと、進め方をしっかり解説していきます。
もくじ
SWOT分析とは(スウォット分析)
SWOT分析(スウォット分析)の概念
SWOT分析(スウォット分析)は、
「強み(Strength)」
「弱み(Weakness)」
「機会(Opportunity)」
「脅威(Threat)」
この4要素を使って行う分析です。
自社の内部環境(強み・弱み)と外部環境(機会・脅威)を分析することで現状を知り、今後の経営戦略を立てたり、ビジネス機会(チャンス)の収集、危機回避戦略の実行など、中長期経営計画を策定していくために必要な分析手法です。
強みとは(Strength)
「強み」とは、他社よりも優れている自社の長所の部分をいいます。
例えば、技術力の高さや実績、商品力、組織力、資金力など、自社が持っているプラス要因のことです。
弱みとは(Weakness)
「弱み」とは、他社よりも劣ることや目標達成の障害となるものなど、自社の苦手とする部分をいいます。
例えば、知名度の低さや、組織力の未熟さ、経験値、資金力などが挙げられるでしょう。
この「強み」と「弱み」を分析することは自社の持つ経営資源を洗い出すことにもなることから、 内部環境分析 となります。

機会とは(Opportunity)
「機会」とは、自社にとってビジネスチャンスとなりうる要因のことをいいます。
例えば、市場規模や成長性、環境、話題性、景気、法律など、どんな小さなことでもチャンスになりうるものは材料としてデータを収集することが重要です。
脅威とは(Threat)
「脅威」とは、自社の強みを打ち消すような危険性のあるネガティブ要因を言います。
これは企業努力だけでは太刀打ちできない要素で、機会の時に列挙したものがマイナスの方に働いた場合を想定します。ささいなことでも脅威となりうることは全て抽出しておきます。
「機会」・「脅威」は、環境変化、世界情勢、政治、法律改正や技術革新、世論、風評など、自社の努力では変えることのできない不可抗力的なものであるため、 外部環境要因 といいます。
SWOT分析の方法~具体的な進め方~
目標を明確化しましょう
SWOT分析をおこなう際には、その目的を意識する必要があります。
漠然とした目標ではなく、目標を明確に定めるということは、問題点、今足りていないこと、改善の余地がある部分をピックアップすることに繋がります。
なんとなく業績を上げたい…という大きなフレームよりも、
この商品をもっと前に出したい、ここの地域で売り上げを伸ばしたいなど、
ターゲットやエリア、対象を絞って細分化して行う方がより効果的ともいえます。
情報を集めましょう
4つの要素については、それぞれに情報を集める必要があります。
4つの要素に関する情報や気付きを、とにかくたくさん書き出しましょう。
※下の表参照
会社全体で分析を行う場合には、経営者だけでなく、部門長など、それぞれの部署を統括している人に投げかけるのも良いでしょう。
単体部署で分析を行う場合には、従業員ひとりひとりに投げかけると、それぞれの立場からそれぞれの視点で情報が集まるので、より多くの材料が集まることになります。
4つの要素に関する情報をとにかく書き出そう!

ここでしっかり書き出し、しっかり洗い出すことで
- 自社で独自に取り組めることなのか
- 外部の力を借りる必要があるのか
- 予測可能か不可能か
など、議論する大枠が出来てきます。
情報を精査しましょう
ここで一つ、注意すべきポイントがあります。
上で書き出した情報についてはすべてを使うのではなく、この分析を行う目的によってここでしっかり精査しましょう。
なぜなら、4つの要素には2面性があるからです。
「強み」・「弱み」は、相反する言葉であるものの、
「強み」と思っているものが、時に「弱み」であることも考えられます。
また、「機会」と思っているものが、「脅威」となることもありえます。
しかし、その強みが逆に…
目的が「差別化」を目指す時には、強みで掲げた部分が自社のプラス要因です。
ただ、目的を「販路開拓」とする場合には、強みの部分がリスク(マイナス)要因になりかねません。
分析をする時に「目的を意識する必要がある」というのは、
その目的によって情報を精査しなければ、相反する2面性の部分に惑わされてしまうからです。
目標とすることをしっかり掲げて、その目標に対して4つの要素で集めた情報がきちんと成立するかを、ここで精査しましょう。
分析を実践することから得られるもの
効果
SWOT分析には以下のように様々な効果があります。
- 自社の経営資源(人・モノ・カネ・情報)が鮮明になる
- 毎月の数字の根拠が分かってくる
- 利益、マイナスの要因に気付く
- 会社に対する愛情が深まる
- 状況・現況が見え、余計な不安を抱かなくなる
- 自社の良いところを再認識できる
- 課題が見つかり、やるべきことが見えてくる

次のステップへ
SWOT分析がしっかりと出来たら、そこからは次のステップへ向かいます。
4つの要素を掛け合わせるSWOT分析の応用、クロスSWOT分析を行うことをおすすめします。
戦略を考えるため、応用的にクロスSWOT分析を行ったり、
基本的な7つの分析手法で挙げたSWOT分析以外の分析を行うことで、
会社はさらに発展・進化する道を見つけることができるでしょう。
まとめ
個人や企業を取りまく環境は刻々と変化していきます。
この分析は一度だけでなく、変化に気づいた時や一定期間ごとに繰り返し行うことで精度が上がっていきます。
自社にとっての強力なビジネスフレームワークを構築していくためにも、一度立ち止まって分析することはとても有意義なことです。
目に見える毎月の数字だけでなく、事業をどのように動かすか、経営の理念は何か、経営の目的は何か、これから先はどうなるのか。
改めて自社と向き合い、自社を分析し、自社を知って下さい。
新しい気付きにきっと出会えます。